プーチン大統領と安倍総理(安部首相)との首脳会議閉幕 北方四島返還交渉に対する感想

今日2016年12月15日、16日でロシア プーチン
大統領と安倍総理による首脳会議が開催され
北方四島返還交渉が話題になり、とうとう2島
返還の実現に期待した人も多かったでしょう。

結果としては、両国のロシア極東地区の経済
協力を開始し、平和条約の締結に向けた協議
を進めることで閉幕した訳ですが、この結果
に対してほとんど意見は、「落胆した」「や
っぱりだめ」「日本はなめられている」「も
う返還は絶望的」など評価されていない声が
聞かれます。

本当に今回の会談は失敗に終わったのか?
と考え深いと個人的には感じています。

北方領土の四島返還について、どこまで
皆さんは理解しているのでしょうか、否定
的な意見を言うのは簡単なことです。

否定するなら、安倍総理に変わって交渉する
ことを自分に置き換えて想像してもらうと
単純に否定的な言葉一言では言えないのでは
ないかと考えてしまいます。安倍総理をかば
う訳ではなく単純にそう感じています。

今回の会談についての個人的な感想では、両国
のTOP同士が友好な関係を維持していることが
まず大前提と感じており、友好維持が継続でき
る環境作りと言う意味では無駄な会談ではなか
ったと思います。

プーチン大統領も会談後の共同声明で平和条約
の締結を前提にした両国の経済協力を進めてい
くことを話したことには意味があるとも思いま
す。

両国のTOP同士が継続した友好と信頼関係の維
持により、ロシアを対象にビジネス展開をして
いる企業、これからロシアでビジネスチャンス
を検討している企業からするとこれからのビジ
ネス交渉でもある一定の成果や利益に繋がること
もあるのではないでしょうか。

話が少しそれますが、少し前に次期アメリカの
トランプ大統領とソフトバンク孫社長との
会談でアメリカに500億ドルの投資を約束した
ように、今度は来年(2017年)5月頃に孫社長
ロシアを訪問し、プーチン大統領との面談する
方向で立ち話をされたようです。

話を戻し北方四島について考えてみると、現在
北方四島はロシアの領土でありロシア国民が
70年間もの間生活しています。

元々は日本の領土ですが、戦争で日本は負けた
のも事実です。

北方四島から追い出された元島民の故郷への
気持ちもわかりますが、70年間ロシア領土で
ある以上、ロシア国民や現在の島民(当事者)
からすると領土返還に対しては全力で反対す
ることでしょう。

70年間という年月が足かせになっていること
は避けられない事実であり、100%ロシア領土
であるのに簡単に領土を渡すことはできない
と思います。

まずは平和条約の締結が前提にロシア国民と
日本国民が、この北方四島での今度の共存が
成り立つのか?

領有海域や元島民のビザ無しでの訪問範囲拡大
と滞在期間の緩和が進めば(現在はビザ無しでの
訪問範囲が狭く、滞在は日帰りが前提)、一定の
前進になると思います。

北方四島の返還に向けては、現在の島民に対
する保証や返還後の生活維持が見えるような
施策を両国の合意で実行され、日本とロシア
の立ち位置やお互いに利益が得られた結果が
出れば、2島返還や北方四島での共存への光
が見えてくることを期待し、今後の動向も見て
いきたいと思います。